生物の細胞から“充電”が可能に? カエルの卵で電子機器の動作に成功したのは #ナイショ。

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生物の細胞から“充電”が可能に? カエルの卵で電子機器の動作に成功

ルイージ・カタクジーノは細く長い針を構え、カエルの卵と向き合った。顕微鏡を通して卵を覗き込みながらノブを回し、ナノメートル単位で針を近づける。そして、やわらかくて小さな卵の表面に慎重に穴を開けると、小型のコンデンサーにつないだ。この奇妙な実験は、生物の細胞からエネルギーを抽出し、極小の電子機器を作動させるというものだ。

体内で自律活動するロボットが実現?

この技術の究極的な目標は、患者の体内で活動し、外部電源に頼ることなく体内で再充電が可能な顕微鏡スケールのロボットや医療機器を設計することにある。カタクジーノによる「卵充電」の原理を応用すれば、静脈に埋め込んで血糖値を測定するセンサーや、消化管内の撮影と投薬を同時に行える次世代内視鏡をつくり出せるかもしれない。こうしたデヴァイスは、定期的に患者自身の細胞から給電されることになる。

 

21世紀ですね、21世紀ですとも!